糖尿病

昔に比べて現代では糖尿病にかかる人が大変多くなっています。

誰もが一度は耳にしたことのある糖尿病。誰もが気にする糖のこと。

糖尿病とは?

インスリンは、膵臓から分泌されるホルモンで、ブドウ糖を血液中から細胞内に取り入れる働きをしています。

私たちが食事をして血液中にブドウ糖(血糖)が増えると、このインスリンが分泌されて、血液中のブドウ糖の量(血糖値)が下がります。

ところが、膵臓からのインスリンの分泌が少なかったり、インスリンはしっかり出ているにもかかわらず、肥満などによりインスリンの効き目が悪いと血糖値がなかなか下がりません。

細胞内にブドウ糖が取り込まれない状態、

つまり常に血液中の血糖が高い状態が続くと、体に様々な障害を起こします。

これが糖尿病です。

糖尿病の今

糖尿病は増えています。

厚生労働省の平成28年「国民健康・栄養調査」の推計によると、

「糖尿病が強く疑われる者」は約1000万人と推定され、平成9年以降増加しています。

また「糖尿病の可能性を否定できない者」(糖尿病予備軍)も約1000万人と推定されています。

糖尿病予備軍の人を含めると2000万人以上です。

なぜこんなに多くの人が糖尿病になってしまうのでしょうか?

糖尿病の分類

目次

1型糖尿病(インスリン依存型糖尿病)

・膵臓のβ細胞が壊れてしまい、最終的にはインスリンがほとんど分泌されなくなってしまいます。

・インスリンを体外から補給しないと生命に関わるため、インスリン注射が欠かせません。

・比較的急激に発症することが多いです。

・最初は風邪に似た症状が出ます。その後、のどが渇く、尿が多くなる、急激に痩せるなどの症状が表れてきます。

・幼児期から青年期に発症することが多いとされますが、高齢者も含めあらゆる年齢で発症します。

・日本人の糖尿病患者のうち約3~5%が1型糖尿病と言われています。

2型糖尿病(インスリン非依存型糖尿病)

・糖尿病になりやすい素質を持っている人に、肥満、アルコール、精神的ストレス、運動不足、加齢などの誘因が加わって発症します。

・成人に多い糖尿病ですが、食生活の変化に伴い最近では小児でもこの2型糖尿病が増えてきています。

・一般的に徐々に血糖値のコントロールができなくなるためか、無症状の時期が長いです。

・無症状なので気づかず放っておく、または気づいていても苦痛がないからと放っておくと合併症が進んでしまう危険があります。

・日本人の糖尿病患者のうち約95%が2型糖尿病です。

糖尿病の症状

成人に多い糖尿病(2型糖尿病)では、多くの場合無症状で始まります。この無症状の時期に糖尿病を発見することが重要です。

糖尿病がひどくなると尿が多くなる、のどが渇く、お腹が空く、体重が減る、疲れやすい、手足のこむらがえり等の症状が出ます。時には意識障害(糖尿病昏睡)となることもあります。

糖尿病の診断

(1)

・朝食後血糖値126mg/dl以上

・ブドウ糖負荷試験2時間値200mg/dl以上

・食後血糖値200mg/dl

上記のいずれかがある場合。

(2)

・HbA1c 6.5%以上の場合。

(1)が2回、または(1)+(2)が確認されれば、糖尿病と診断されます。

過去にも糖尿病と診断された人や糖尿病性網膜症のある人で、現在は血糖値が落ち着いている人も、糖尿病と診断します(糖尿病の疑いとして、定期的に経過観察する場合もあります)。

西洋医学的治療法

糖尿病の治療の基本は食事と運動です。これで血糖コントロールが難しい場合、血糖降下薬による薬物治療を行います。

代表的な糖尿病の薬


①インスリンの分泌を促す薬
・スルフォニル尿素薬(アマリール、ダオニール、グリミクロンなど)
・速効型インスリン分泌促進薬(スターシス、ファスティック、グルファストなど)
・DPP-4阻害薬(ジャヌビア、ネシーナ、エクアなど)
・GLP-1受容体作動薬(バイエッタ、ビクトーザなど)

②糖の吸収を遅らせる薬
・α-グルコシダーゼ阻害薬(グルコバイ、ベイスン、セイブルなど)

③インスリンの効きを良くする薬
・ビグアナイド薬(ジベトス、メルビン、メトグルコなど)
・チアゾリジン薬(アクトス)

④過剰な糖を排泄する薬
・SGLT2阻害薬(スーグラ、フォシーガ、カナグルなど)

東洋医学的(漢方)の考え方

漢方では、“喉の渇きと多食にも関わらず痩せる”状態を『消渇(しょうかつ)』といい、これが現代の糖尿病に当たると考えられています。

そして、症状の進行状況から

  • 上消(喉が渇き多飲になる肺の症状)
  • 中消(食欲が過剰になる脾胃の症状)
  • 下消(尿量が過度に多くなる腎の症状)

の三消に分けて治療が行われてきました。

血糖の高い状態が続くと、次第に体の潤いが奪われ(陰虚)、また倦怠感や脱力感(気虚)などを感じやすくなります。

漢方的には、この状態を『気陰両虚』といいます。

糖尿病では、血糖のコントロールだけでなく合併症を予防することも重要です。

現代の日本人には、食事の不摂生や肥満、運動不足などの生活習慣の乱れから体に余分な老廃物が溜まり、血流が悪くなっている状態の方が多くみられます。

そしてこのような血の滞りやすい体質が、血管障害を伴う合併症を引き起こす原因になっていると考えられます。

漢方では、体に溜まった老廃物によって血の巡りが良くない状態を瘀血(おけつ)といい、これらの状態を改善する漢方薬をよく用いられます。

まとめ

糖尿病は、健康診断などの血液検査で初めて血糖値の高さに気が付くことも少なくありません。治療の遅れから合併症を引き起こさないためにも、漢方薬などで体を整えておくことが糖尿病の予防や改善につながります。

もちろん、肥満や運動不足などの生活習慣を見直し、ストレスをうまく発散させるなどの養生もあわせて行うことが大切です。

身体を根本から立て直すことをお勧めしています。

お気軽にご相談下さい。

ご予約はお電話やHP、公式ラインにて受け付けております。

『小島漢方薬局』

〒101-0052  東京都千代田区神田小川町3丁目7−5 Vort神保町1階

TEL:03-5577-3019

営業時間:10時〜19時

定休日:日曜、祝日

・公式LINE:https://lin.ee/nEg93HO

・ホームページ:https://kojimakampo.com/

・Instagram:https://www.instagram.com/kojima_kampo

神保町の漢方相談なら
小島漢方薬局

店舗情報

Open:10:00~19:00
Close:日曜・祝日

〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-7-5
VORT神保町1階
店舗情報はこちら】

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
© 2024 小島漢方薬局.