不妊症

不妊治療について

子供を授かりたいと思っていても、なかなか妊娠しない夫婦が増えてきています。

その背景には、晩婚化や女性の出産年齢の上昇が一因として挙げられます。

一般的に「不妊」とは、健康な男女が通常の夫婦生活を送っているにもかかわらず、2年以上妊娠しない状態を指します。

1年経っても妊娠しない場合には、不妊に関わる何らかの原因があると考えられることもあります。

年齢に限らず、不妊の原因は多岐にわたり、さまざまな要素が絡んでいることが多く、女性だけでなく男性にもその原因があることがあります。

漢方では、母体のコンディションを整えることで妊娠しやすい体づくりを重視しています。

西洋医学による不妊治療を行うときも、母体が妊娠に適した状態であることが重要です。

さらに、妊娠した後も無事に元気な赤ちゃんを出産するためには、妊娠を維持し続ける力をつけることも大切です。

妊娠する力と、その妊娠を継続させる力、この両方を重要視することが漢方の特徴です。

目次

原因がわかっていれば病院の治療を上手く活用する

不妊の原因が明確な場合、病院での治療は非常に効果的です。

まず病院では、妊娠しない原因があるはずと考えます。原因がわかれば、以下のように適切な治療が行われます。

・排卵が起きない→排卵誘発剤を使用

・卵管が狭かったり詰まっている→卵管の通りを改善する治療

・受精卵が作れない→体外受精などの選択

このように、病院の治療は不妊の原因そのものに対処する方法です。

原因が特定できている場合は、病院での治療を活用して原因を取り除いていくことが可能なので、まずは病院の治療を上手く活用していきましょう。

病院でできなことは漢方で対応する

病院で対応できない部分は、漢方が得意とする分野です。

漢方では「妊娠しやすい体づくり」を目指していきます。

具体的には、個々の状況に応じて以下のような効果を持つ漢方を提案します。

  • 卵子や精子の質を向上させる
  • 子宮内膜を厚くふかふかにする
  • ホルモンバランスを整える
  • 体と心の調和を促進する

漢方による「妊娠しやすい体づくり」は、自然妊娠だけでなく、病院での不妊治療の成功率を高めることにもつながります。

さらに、そのための食生活や生活習慣のアドバイスも併せて行います。

病院で一般的な治療法

不妊治療において、西洋医学ではまず基礎体温測定やホルモン検査、超音波検査、子宮卵管造影などの基本的な検査が行われ、異常が見つかればより高度な治療に変えていくことが多いようです。

このような段階的な治療法は「ステップアップ治療」と呼ばれ、

タイミング法

排卵誘発(卵巣を刺激して卵胞を多く成熟させる)

人工授精(子宮に精子を入れる)

体外受精(卵子に精子をふりかける)

顕微授精(精子を直接卵子に注入する)

など、患者の状態に応じて治療法がステップアップしていきます。

これらの西洋医学の治療をサポートするために、漢方薬の治療も併せて行うことはおおいに役立ちます。

不妊症を漢方で考えると

漢方では、女性は7の倍数、男性は8年倍数で体に変化が起こりやすいとされています。

一般的に、女性は28歳が最も妊娠しやすい時期とされ、35歳を過ぎると卵巣機能が徐々に低下し、妊娠しにくくなる傾向があります。

それも体調のレベルや生活習慣によってさまざまですが、年々のピークになる時期が早まっていると言われています。

年齢による卵巣の変化は自然なことですが、その機能を元気に保つことが妊娠には重要です。

漢方では、妊娠に深く関わる『腎(じん)』や『血(けつ)』の養生を基本に考えます。

特に、加齢による妊娠力の低下に対しては、漢方ならではの腎や血のサポートが欠かせないとされています。

漢方薬局での治療法

漢方的に不妊症の原因として、次のような体質が影響していることが考えられます。

・腎虚

・気血両虚

・瘀血

・その他

腎虚(卵巣が働きが落ち、妊娠力が低下してしまう)

「腎」は、生命エネルギーの源である「腎精」を蓄え、生殖機能や成長、発育、ホルモン分泌、免疫機能など、生命活動の根本の役割を担っています。

腎精は20代をピークに減少し始め、それに伴い卵巣機能や女性ホルモンの働きも低下していきます。

さらに、加齢だけでなく、ストレスや睡眠不足、偏った食事などが影響し、

若い人でも腎が弱い(腎精が少なくなっている)ケースが増えているようです。

腎精が不足する(腎虚)と、体を温める力が弱まり、女性ホルモンが減少することで、質の良い卵子が育たなかったり、卵子とってい心地が良い子宮環境が整わなかったりして、妊娠しにくい状態になりやすく、不妊の原因となります。

漢方の「補腎」の考え方や適切な養生によって、加齢の進行を緩やかにし、妊娠力を向上させることができるとされています。

気血両虚(子宮や卵巣に良血な血液不足)

妊娠に必要な子宮や卵巣への栄養は、十分な「気」と良質な「血」です。

しかし、気と血が不足する「気血両虚」の状態では、子宮や卵巣に十分な栄養がめぐらず、質の良い卵子が育ちにくかったり、子宮内膜が薄くなって着床しにくくなるなど、

不妊の原因につながることが多く見られます。

貧血の検査で異常が見られなくても、漢方的に「血」が不足している場合や、過度なダイエットによって気血が不足し、妊娠しにくい体質になっている女性も少なくありません。

瘀血(子宮や卵巣周りの血液が滞る)

不妊症の原因の一つとして、下腹部の血行不良が挙げられます。

骨盤内や卵巣、子宮へ十分な良質な血液が届きにくく、古い血が残りやすい「瘀血(おけつ)」の状態が見られることがあります。

下半身の冷えや生理痛だけでなく、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮腺筋症といった婦人科疾患も、瘀血が関係する女性に多く見られ、不妊の原因となることがあります。

それ他

ストレスや過労により「気」の巡りが滞る『肝気鬱結(かんきうっけつ)』や、

体内に余分な老廃物が蓄積する『痰湿(たんしつ)』も、女性ホルモンの乱れや多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、子宮筋腫などの婦人科疾患を引き起こし、不妊の原因となることがあります

不妊症と漢方まとめ

不妊症に悩む方の多くは、複数の原因を抱えていることがよくあります。

年齢以外にも、睡眠不足、夜遅い時間の食事、栄養の偏り、運動不足、精神的ストレスなど、日常生活の中にも不妊体質を作る要因が潜んでいます。

特に、「腎」が活発になる夜に十分な睡眠をとることは、女性ホルモンを安定させ、質の良い卵子を育てるために非常に重要です。

深夜までソファやベッドで寝そべりながらスマホやテレビを見ている生活。

みなさんは体を休ましているつもりですが、漢方の観点から、体や脳は少しも休まっていません。「気」「血」の停滞が進み、体のいろいろな症状につながっていきます。

漢方薬と日々の養生を通じて体を整えていくことが、妊娠への第一歩となります。

また、不妊の原因は男性にある場合も少なくありません。

当薬局では、ご夫婦でのご相談も承っております。

漢方薬による妊娠しやすい体づくりをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。

ご予約はお電話やHP、公式ラインにて受け付けております。

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