暑い日が続いていますが、涼しい日でも交通機関や公共の場所、職場では冷房が強く効いています。
夏は冬よりも軽装になることが多く、さらに夏野菜や果物、水分摂取などで体が冷えやすくなります。
つまり、夏は冬以上に体が冷えることがあるのです。
女性の体にとって冷えは非常に有害です。
血液は、酸素や栄養素を運びながら、体の隅々まで熱を伝えています。
しかし、血液の流れが悪くなると、十分な熱が末端部分(手足など)に届かず、その結果、冷えを感じやすくなります。
特に女性は、生理中やその前後に、ホルモンバランスの変化や血液循環の低下、
さらに血液の減少が原因で体が冷えやすくなります。
冷えが原因で血行が悪くなり、婦人科の疾患が悪化しやすくなります。
生理痛や生理不順、月経前症候群(PMS)、おりもの、不妊など、
さまざまな問題が冷えによって悪化する可能性があります。
また、この時期に頭痛が悪化する女性も多いですが、かき氷を食べた後のような鋭い頭痛は、冷えが原因である可能性が高いです。
軽度の頭痛でも、冷えが影響していることが少なくありません。
最近、お腹の痛みや張りを感じるようになった方は、冷房による内臓の冷えが原因かもしれません。
内臓が冷えると、食欲も低下しやすくなります。
冷えが原因で血行が滞ると、漢方では「瘀血(おけつ)」と呼ばれる状態が生じ、体内で血塊ができやすくなります。
冷えは、内膜症や筋腫、嚢腫、さらにはがんの発症原因の一つであると考えられています。
私たちの体は外部環境に非常に敏感です。
腹巻や厚着で外から温めるだけでは、冷房によって深部から冷えた体はなかなか温まりません。
だからこそ、漢方などを利用して体の内側から温めることが大切です。
夏の冷えは、まさに現代病の一つだと言えるでしょう。
8月も終盤に差し掛かりました、
このような冷えに対する対策をしっかりと行い、健康な夏を過ごしてください。
小島漢方薬局
小島慶介